災害伝承と語り部
天災は忘れた頃にやってくる。
災害から10年、20年と月日が経ち日常生活が戻ると、被災の記憶は薄れてしまいます。
どうしても風化してしまいますが、過去の教訓や経験を学ぶことで私たち自身の安全や防災につながります。
『災害伝承と語り部』についてまとめてみました。
災害伝承とは
・「言い伝え(民話、ことわざ)」「瓦版(かわら版)」「古文書(書物)」「石碑」に刻まれて後世に伝えられている災害の顛末や教訓のことです。
・伝承の集約を2004年から2006年にかけて行い、情報を公開しています。
全国災害伝承情報(出典外部リンク:総務省消防庁さま)
語り部(語りべ)とは
・自らの体験や伝聞を後世に語り伝える人のことです。
・災害などの教訓を語り継ぐ活動のことです。
・昔から語り伝えられる話や民話、神話、歴史などを現代に語り継いでいる人のことです。
・民俗学では民間伝承のことを『口碑(こうひ)』と呼びます。口伝えの碑のことです。
・災害伝承10年プロジェクト(出典外部リンク:総務省消防庁さま)
関連情報
・全国災害伝承情報(出典外部リンク:総務省消防庁さま)
・震災を語る(出典外部リンク:人と防災未来センターさま)
・ラジオの証言 ~災害を語り継ぐ~
(出典外部リンク:主催運営 日本放送協会さま 日本民間放送連盟さま)
・『ツナミリアル』は新しい「疑似体験型」防災学習プログラム
一般社団法人石巻震災伝承の会 さま(出典外部リンク)
・震災の記憶と教訓を未来につなぐ
いわき震災伝承みらい館さま(出典外部リンク)
・~絵本の力で、災害文化の定着を~
防災 100 年えほんプロジェクト(出典外部リンク:主催:防災100年えほんプロジェクト実行委員会さま)
・防災、豊かな世の中への問い、文化の継承
一般社団法人 大熊未来塾さま(出典外部リンク)
・防災に関わる「言い伝え」(出典外部リンク:総務省消防庁さま)
・命を守るために、どう伝える?
『災害伝承の大研究』
(出典:著者監修 東北大学災害科学国際研究所 准教授 佐藤翔輔さま)
・複合的視点からみた天明三年浅間災害の記憶
『災害を語り継ぐ』
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(出典:著者 関 俊明さま)
・自然災害伝承碑(出典外部リンク:国土地理院さま)
※自然災害伝承碑の掲載のない地域が、災害リスクがない安全な地域と必ずしも言えるわけではありません。
まとめ
『災害伝承と語り部』はとても大切です。
例えば『稲むらの火』という物語(※1)や『震災数え歌』(※2)があります。災害教訓の名作といわれています。
※1.現在の和歌山県広川町での出来事。地震後の津波への警戒と早期避難の重要性が語り継がれています。
※2.濃尾地震(M8.0の日本史上最大の直下型地震)の恐ろしさが歌い込まれています。
災害の記憶を風化させず、未来へ伝えていくことで地域住民への防災学習に役立ちます。
もしかすると今も語り継がれる妖怪伝承も災害に対する人々の想いを映したものかもしれません。
私たちの生活範囲内の石碑や郷土史家、史料を訪れて学び防災対策に生かすことができると思います。
自然災害をほとんど受けていない古い神社仏閣に参って学ぶこともあります。
私たち自身の安心安全、防災教育や減災活動につなげたいですね(^^)
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